国立大学法人 名古屋工業大学・公益財団法人 日比科学技術振興財団主催シンポジウム

社会実装を見据えた微生物・生体関連技術の最前線

エネルギー問題は世界共通の喫緊の課題です。現在、様々な発電システムやエネルギーデバイスに関する研究が盛んに行われています。その中でも、微生物や生体材料を利用したエネルギーデバイスの開発は、省電力デバイスの普及もあり、将来的に重要なエネルギー技術になることが期待されています。名古屋工業大学では学内研究推進経費(社会実装を見据えた生体由来発電技術および発電システムの開発)により、将来的に社会実装を見据えた微生物による発電システムの開発やタンパク質を利用した新しい発電システムの研究を進めてきました。発電技術の多様性は、日本のような小資源国にとっては、特定の技術に依存しないバランスのよいエネルギー政策立案のためにも極めて重要です。本シンポジウムでは、微生物・生体関連化合物を用いた発電・エネルギーデバイス開発に関する本学の研究成果についての報告を行います。また微生物や生体材料を用いた研究はエネルギー関連だけでなく、様々な分野で研究が進められています。そこで本シンポジウムでは、微生物や生体材料を利用した大変興味深い研究を行っている大学・企業の研究者の方々をお招きし、最新の研究成果についてもご講演頂きます。

プログラム

ご挨拶

公益財団法人 日比科学技術振興財団 理事長 日比 喜博

公益財団法人日比科学技術振興財団からご挨拶申し上げます。

この度は名古屋工業大学様との共催によるインターネットシンポジウムをご視聴いただき、誠に有難うございます。

名古屋工業大学様とは、平成11年から毎年シンポジウムを開催し今回で23回目となります。

今年度はコロナ禍の中開催が危ぶまれましたが、名古屋工業大学様のご努力のおかげでインターネットでの開催にこぎつけられました。

今回は「社会実装を見据えた微生物・生体関連技術の最前線」というテーマで、7名の講師の方にご講演をいただきます。

講師の皆様方には、大変ご多用の中、ご講演を快くお引き受けいただき、厚くお礼を申し上げます。

折角の機会でありますので、日比科学技術振興財団につきまして、簡単にご紹介させていただきます。

当財団は、カーテン・壁紙・カーペットなどインテリアの総合商社の(株)サンゲツの創業家であります日比家の4人の兄弟が、平成10年に設立した公益財団法人であります。

科学技術振興と地域産業の発展に貢献するため、年間25名前後の研究者の方々に40百万円強の研究助成金をお出ししております。

又、もう一つの柱としまして、今回のようなシンポジウムやセミナーなどを年間10数回程度実施しております。

このようなかたちで社会に貢献させていただいておりますが、これは大学の先生がたのご協力があって活動が成り立っていると感謝しております。

最後に今回のシンポジウムでは、担当責任者の猪股智彦先生はじめ、スタッフの皆様に大変尽力いただいたことをお礼申し上げます。

国立大学法人 名古屋工業大学 学長 木下 隆利

この度は本学が主催するインターネットシンポジウムをご視聴いただき誠にありがとうございます。2020年コロナウィルス感染防止のため、多くのシンポジウムが中止や延期を余儀なくされる中、公益財団法人日比科学技術振興財団様のご支援の下、インターネットシンポジウムを開催できることを大変有難く、また喜ばしく思っております。加えて、シンポジウムの開催にあたりご尽力下さりました日比科学技術振興財団理事長、日比 喜博様に厚くお礼申し上げます。

名古屋工業大学では、先進的研究拠点の実現、研究の国際化の推進および産学官連携による新産業創出などへ挑戦する研究を支援するものとして、学内研究推進経費の制度があります。いくつか採択された研究の中で、特に独創的・先駆的な研究をさらに発展させ、その成果が将来の大型研究資金獲得につながると期待される課題を「指定研究」として、研究費の重点配分を行っています。

昨年度は猪股先生の、人工餌(人工シデロフォア)による微生物固定化とMFC(微生物燃料電池)への展開研究と、古谷先生による光駆動イオンポンプタンパク質による光応答電極の開発研究、吉田先生のMFCによる下水処理技術の開発研究を連携させ、統一テーマ「社会実装を見据えた生体由来発電技術および発電システムの開発」として採択しております。

本シンポジウムでは、昨年度の指定研究で得られた成果を、SDGsの重要目標である「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」をカバーするクリーンエネルギー創成に関する先端事例としてご紹介致します。

エネルギー問題は世界共通の喫緊の課題です。本シンポジウムでの研究成果報告を通じた情報交換・共有が、わが国のエネルギー技術に関する重要課題の解決や持続可能な社会・世界の実現に貢献することを願い、簡単ではございますがご挨拶とさせていただきます。


講演(成果報告):
社会実装を見据えた生体由来発電技術および発電システムの開発

演者題目所属・職名名前
1「人工餌(人工シデロフォア)による微生物固定化と微生物燃料電池(MFC)への展開」名古屋工業大学
准教授
猪股 智彦
2「光駆動イオン輸送タンパク質による光・電気エネルギー変換システムの構築」名古屋工業大学
准教授
古谷 祐詞
3「微生物燃料電池(MFC)の下水処理への適用評価」名古屋工業大学
准教授
吉田 奈央子

人工餌(人工シデロフォア)による微生物固定化と微生物燃料電池(MFC)への展開

名古屋工業大学
准教授 猪股 智彦

光駆動イオン輸送タンパク質による光・電気エネルギー変換システムの構築

名古屋工業大学
准教授 古谷 祐詞

微生物燃料電池(MFC)の下水処理への適用評価

名古屋工業大学
准教授 吉田 奈央子


招待講演:微生物・生体関連技術の新展開

演者題目所属・職名名前
1「イオン交換膜を用いた水処理・エネルギー変換技術」山口大学 教授比嘉 充
2「自然の炭素循環を担う微生物に学ぶバイオマス利用」静岡大学 准教授中村 彰彦
3「微生物型人工鉄輸送化合物による植物への鉄供給」高知大学 講師松本 健司
4「微生物微小コロニー検査装置「TM-LABシリーズ」の紹介」(株)槌屋 主任海谷 慎一

イオン交換膜を用いた水処理・エネルギー変換技術

演者

山口大学 教授 比嘉 充

山口大学 教授
比嘉 充

ご略歴

平成3年3月
東京工業大学大学院理工学研究科博士課程工学博士取得
平成3年4月
理化学研究所・基礎科学特別研究員
平成6年4月
東京工業大学工学部有機材料工学科助手
平成9年2月
山口大学工学部応用化学工学科講師
平成11年4月
山口大学工学部応用化学工学科助教授
平成18年4月
山口大学大学院理工学研究科物質化学専攻教授

受賞歴

平成10年5月
日本膜学会研究奨励賞受賞
平成22年6月
繊維学会賞受賞
平成25年6月
海水学会研究賞受賞

自然の炭素循環を担う微生物に学ぶバイオマス利用

演者

静岡大学 准教授 中村 彰彦

静岡大学 准教授
中村 彰彦

ご略歴

平成26年3月
東京大学大学院 農学生命科学研究科 博士課程(生物材料科学専攻)博士(農学)取得
平成25年4月
日本学術振興会 特別研究員DC2(平成26年3月)
平成26年4月
日本学術振興会 特別研究員PD(平成26年12月)
平成27年1月
岡崎統合バイオサイエンスセンター 助教(生命動秩序形成研究領域)(平成29年3月)
平成27年1月
総合研究大学院大学 助教併任(機能分子科学専攻)(令和元年12月)
平成30年4月
分子科学研究所 助教(生命•錯体分子科学研究領域)(令和元年12月)
令和2年1月
静岡大学農学部 応用生命科学科テニュアトラック准教授(文部科学省 卓越研究員)

受賞歴

平成28年1月
Guinness World records 「Highest resolution X-ray crystallography image of an enzyme」
平成28年12月
日本中性子科学会「波紋」プレジデントチョイス
平成31年5月
ATI研究奨励賞
平成31年9月
日本生物物理学会若手奨励賞

微生物型人工鉄輸送化合物による植物への鉄供給

演者

高知大学 講師 松本 健司

高知大学 講師
松本 健司

ご略歴

平成14年3月
名古屋工業大学大学院工学研究科物質工学専攻博士後期課程 博士(工学)取得
平成14年4月
日本学術振興会特別研究員(PD)(平成16年9月まで)
平成16年10月
成蹊大学大学院工学研究科ハイテク・リサーチ・センター ポスト・ドクター(平成21年3月まで)
平成21年5月
九州大学大学院理学研究院学術研究員(平成22年3月まで)
平成22年4月
高知大学教育研究部総合科学系複合領域科学部門 助教
平成29年4月
高知大学教育研究部総合科学系複合領域科学部門 講師(現職)

微生物微小コロニー検査装置「TM-LABシリーズ」の紹介

演者

株式会社槌屋 主任
海谷 慎一

ご略歴

平成24年3月
国立大学法人 豊橋技術科学大学 環境・生命工学 後期博士課程修了
平成24年4月
国立大学法人 豊橋技術科学大学 博士研究員
平成28年4月
株式会社槌屋 技術開発本部 新製品開発センター

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名古屋工業大学 研究支援課 企画係
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